AIが広まった時に、化学会社の役割ってなんだろうって考える。絶対にAIにはできないだろうという部分、それがコアコンピタンスになるだろう。生産技術しかり、サプライチェーンしかり、より総合力が求められる時代に入っていく。
夢は、イノベーションがバンバン起こせる「スーパーR&D」の構築。全社から、マーケティング、研究開発、生産、品質管理、サービス、グローバル展開など、各分野の専門家を集めて、東洋合成にしかできないイノベーションを起こしたい。会社はそのプラットフォームでありたい。社員はスキルをどんどん磨いてもらい、そこで活躍できる場をドンドン提供していきたい。
お客様のニーズをがっちり掴む品質レベルはどこにあるのか。安定品質とひとことで言っても、非常に難しく、かついろんな側面がある。最後は、人と人であることも多分にある。人を信頼し、信頼されるなかで、理想的には顧客価値を選択できる側にも回れる仕組みを創り出したいと思っている。
目の前の仕事だけに価値をおかない方がいい。今の仕事が一通りできるようになった次に、自分は何をやりたいかをイメージすることが大事。大それたものを想像する必要はない。会社だからある程度の規律は必要だが、思考まで規律正しくある必要はない。もっと自由でいいい、そこで活躍できる場をドンドン提供していきたい。
メーカーの価値を定義してくれるのはお客様だ。作っているものの価値をお客様に感じてもらえてはじめて事業が成り立つ。人はストーリーのなかで生きている。そのストーリーを一人ひとりが持てることはすごく大切だと思う。ストーリーが出来ていれば、自分をもっと発揮できると思う。ストーリーがあれば、それを実現しようとする気持ちも強まる。まずは、自分たちなりの物語を描いていこう。そのストーリーを得るためには、どんな情報でも共有したほうがいい。情報を共有して、そのうえで顧客価値の創造とは何かをもう一度考えてもらいたい。
高浜油槽所は、テーマパークのようになってもらいたい。そこでの経験は唯一無二で、一度来たら、また絶対来たくなる油槽所。そこでは誰もが高いスタンダードを持ち、一人ひとりが素晴らしいサービス提供者であり、全員がキャスト。そのような環境をケミカル分野で実現できたらすごいと思う。
次世代へ期待するのは、サービスのホスピタリティ、技術力での差別化、お客様サプライチェーンの最適化、グローバル対応など、顧客満足を軸とした高浜の戦略化です。他社にはできないサービスの実現を皆さんならできると思います。重要なのは、安全第一、顧客本位、利益は感謝のバロメーター、など基本となる考え方を見失わないことです。
お客様に価値を提供できているから、お客様は対価を払ってくださっている。お客様の要望だけを営業がいくら現場に伝えても、相互にコミュニケーションがとれていなければ、できる案件も、できない、という回答になることがあるように思う。お客様から難しい製品の要望が増すなかで、設備をどう改善すればご要望にフィットできるのか、開発のレシピをどう合わせ込めるのか、新しい分析が必要なのか、といった一連の流れが一体となってこそ、お客様の要望を満たすような課題解決ができると思っている。自分を信じ、相手を信じ、日常的に思いやりを持って、互いの信頼関係を丁寧に作ってもらいたい。
顧客価値の創造の入り口は、お客様を理解して、お客様の役に立つためには何をしたら良いかを考えること。お客様のニーズを満たす前に、お客様が何者かを知る、というとことにまずは取り組んでもらいたい。
当社の事業のなかでも香料は食品添加物のポートフォリオとなる唯一の製品。新しいアイテムへの可能性があり、将来的には生きてくると考えている。他事業部、他部署の人でも、アイデアを持っている人やモチベーションの高い人を巻き込み、経験値と知恵を絞って、自分たちで次の成長を考えてもらいたい。
生産部門は、現場でフレキシブルに、自分で価値を感じながら、自分で工夫してやってみて、それをお客様に認めてもらって、対価をいただくことが理想的な形だと思う。当社はできるだけフラットな組織体制で皆さんの思いをダイレクトに反映できるような会社にしたい。自分の仕事が社会の役に立っていることを一人ひとりがしっかりと実感できる会社にしたい。
今日のような誰かとディスカッションするとことで、知恵や知識をどんどん吸収して、自信につなげてもらいたい。考え込む時ほど、成長できるタイミング。積極的に新しいことにチャレンジしてもらいたいと思う。